栄える会 一日見真会

「大人の社会見学」石坂産業(株)へ

去る三月三日、栄える会では埼玉県三富地区にある、産業廃棄物処理業の石坂産産業(株)へ、見学に行って参りました。

一九九〇年代、産業廃棄物の焼却炉から排出されるダイオキシンで、近隣の農作物に大きな被害が出たと騒がれ、近隣の住民から激しいバッシングを受けた会社です。実際、この会社はダイオキシンを出さない焼却炉を使用していたのですが、地域で最も大きな会社だったため、矢面に立たされたのです。

その時、現社長の石坂典子氏は、地域に愛され共に伸びる企業にしたいと切望し、廃棄物を資源にしようと取り組み始めました。リサイクル100%を目指し20数年、現在95%の再資源化を実現しています。

工場内はガラス張りにする等の工夫がされ、いつでも見学ができるようになっています。不法投棄の激しい周囲の林を整備し、里山散歩コースや鎮守の森、さらには農園まで作り、地域の方の憩いの場として愛されるまでになりました。徹底したCSR(企業の社会的責任)活動には、頭が下がる思いでした。

さわやかな感動に包まれた、暖かな春の一日でした。

 

(寄稿/栄える会会頭)